長良川本流沿い露頭編 その123 八幡町西乙原右岸の混在岩とチャート :郡上市八幡町西乙原右岸露頭(八幡西中学校グランド東の長良川右岸)

   郡上市八幡町の西乙原にある八幡西中学校のグランドの東には、長良川が流れています。その長良川沿いには、混在岩とチャートが見られます。混在岩は、美濃帯堆積岩類などの付加体堆積物に特徴的な岩石で、基質である泥岩の中に大小さまざまなチャートや砂岩などの礫(岩塊)を含んでいます。ここの混在岩は黒~暗灰色の泥岩の中に、おもに数cm~10cm径の砂岩の礫を含み、大きいものでは15cm×10cm径の砂岩が見られます。また、数cm径のチャートの礫も入っています。混在岩の露頭から上流へ15mほど進んだところには、南北に約12m、東西に15m以上露出している層状チャートが見られます。淡青緑灰色~青緑灰色をした数cm~6cmの厚さのチャート層に、やや明確ではありませんが数mm~1cmの厚さの暗灰色の泥岩層をはさんでいます。地質図からすると、この層状チャートはチャートとして表現されていなく、連続性がなく、混在岩の中の巨大なうです。
地質図において、混在岩(×地点)およびチャートの岩塊は、灰色(Mmx)の中にあり、灰色はメランジュからなる地層です。写真が四種類ありますが、上の写真は混在岩の露頭を南西からパノラマで撮ったもので、中上の写真は上の写真の中央少し左を撮ったものです(ハンマーの位置は同じです)。中下の写真は、上の写真(または中上の写真)に写っているハンマー頭部の左を近づいて撮ったものです。写っているスケールの長さは19cmです。基質となる暗灰色の泥岩の中に、不定形の灰色の砂岩の礫がいくつも入っています。下の写真は、上の写真の露頭から上流へ15mほどのところにある層状チャートの露頭を南西からパノラマで撮ったものです。スケールとして置いてあるハンマーの長さは約28cmです。中上の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、写真の下部にある白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)




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