長良川本流沿い露頭編 その127 八幡町相生中山右岸の混在岩 :郡上市八幡町相生中山の右岸河床露頭(法伝橋上流400mほど)

   地質図を見ると、郡上市相生の法伝橋の北(上流)にはしばらくメランジュ(灰色Mmxが分布しています。メランジュは美濃帯堆積岩類などの付加体堆積物に特徴的な地質体で、基質となる黒色の泥岩中に大小さまざまな礫(岩塊)が入っています。岩塊の中で大きいものは、地質図(5万分の1)にも表現できる大きさで、数100m~数kmオーダーにも及ぶものもあります。露頭レベルで、黒色の泥岩の中に砂岩やチャートの数cm~10数cm径の礫が入っている場合は、岩石名として混在岩という表現をします。ここの混在岩の露頭は、南北に40m強、東西に10mほどの河床露頭です。黒色泥岩の中に、おもに5mm~10数cm径の砂岩やチャートの礫が入っています。大きい礫では長径が50cmを超えるものもあります。特徴として、基質である泥岩は一定方向の割れ目があり、入っている礫はレンズ状のものが多いです。また、1cm以下の礫も多く入っています。
地質図において、相生中山右岸河床に露出している混在岩(×地点)はメランジュの中にあります。写真が四種類ありますが、上の写真は混在岩の露頭を北東からパノラマで撮ったもので、中上の写真は上の写真の中央部を撮ったものです。中下の写真は、上の写真(または中上の写真)に写っているハンマー付近を近づいて撮ったものです。ハンマーの左側にある淡灰色の大きな礫は砂岩です。下の写真は、同じ露頭を南東から(中上の写真の左側から)撮ったものです。スケールとして置いてあるハンマーの長さは約28cmです。中上と中下、下の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)




                                           地質美濃・美濃地学minotigaku (google.com)

                         美濃地学 - 地学のおもしろさを、美濃から (minotigaku.com)

コメント

このブログの人気の投稿

長良川鉄道沿いの地形・地質編 その45 「ジオ鉄」って何?

都市(名古屋)で見られる化石 その14 :アンモナイトの化石の断面とドーナツの断面

都市(名古屋)で見られる化石 その7 :名古屋駅近辺ミッドランドスクエア3階の壁の厚歯二枚貝、柱のサンゴ