長良川本流沿い露頭編 その142 八幡町坪佐右岸の砂岩層(黒色泥岩の岩片入る部分あり) :郡上市八幡町有坂坪佐右岸河床露頭(有坂公民館から北へ300mほどの右岸河床)

 一昨年の8月26日「長良川沿いの砂岩、泥岩その1」、11月1日「長良川鉄道の車窓からみた岩石その14」で紹介した郡上市八幡町有坂坪佐の砂岩層の露頭を再度紹介します。郡上市八幡町有坂坪佐に有坂公民館があります。そこから歩いて、右岸の堤防を北へ270mほど進むと、石(円礫)とコンクリートでできた階段がありますので、河原へ下ります。さらに、北(上流)へ25mほど進むと河床に砂岩層が露出(上、中上の写真)しています。周辺にもほぼ連続して、砂岩層が露出しています。下流(南)へ数10mのところには、泥岩の岩片が多く入った砂岩層が河床に露出(真中、中下の写真)していますが、水量が多いときは水面下にあります。また、階段から北へ100m弱進んだところには、下の写真のような砂岩層が露出しています。
美濃帯堆積岩類中の砂岩、泥岩は、陸側から海洋へ運び込まれて堆積した砂や泥がもとになっています。それが、玄武岩質溶岩(玄武岩質火山岩類)、石灰岩、チャート、珪質泥岩などの海洋で噴出したり堆積したりしたものと一緒に大陸の縁(現在の日本列島)に付加し、混じり合ったものを現在見ているのです。
地質図において、上、中上の写真の露頭(×地点)周辺は黄色(Mss)が広く分布しています。黄色はおもに砂岩からなる地層です。写真が五種類ありますが、上の写真は砂岩層の露頭を南西からパノラマで撮ったもので、中上の写真は上の写真の中央部を西から撮ったものです。真中の写真は泥岩の岩片が多く入った砂岩層の露頭を南から撮ったもので、中下の写真は真中の写真の中央部を近づいて南から撮ったものです(ハンマーの位置は同じです)。ハンマーの右側には泥岩の岩片が多く入っているのがわかります。大きさは数cm~5cm径のものが多いです。下の写真は、北へ進んだところの砂岩層の露頭を北からパノラマで撮ったものです。スケールとして置いてあるハンマーの長さは約28cmです。中上の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、写真の下部にある白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。
     (地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)





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