県外編 その41 宮崎県都城市の関之尾滝 :宮崎県都城市関之尾町(霧島ジオパーク内の滝)

関之尾滝は、日本の滝100選にも選定されている滝で、幅約40m、落差約18mです。都城市の西部に位置する関之尾町を流れる庄内川にかかる滝です。関之尾滝周辺は溶結凝灰岩で覆われていて、その溶結凝灰岩にかかる滝です。この溶結凝灰岩は、以前は約3万年前に姶良カルデラ(現在の錦江湾の位置)の噴火により発生した大規模な火砕流によって形成された入戸(いと)火砕流堆積物だと考えられていました。しかし、現在はその後の調査研究により、約33万年前(34万年前と書かれてあるものもあります)に現在のえびの市に位置する加久藤カルデラの噴火により発生した加久藤火砕流による堆積物であることがわかっています。詳しいことは、「『宮崎県都城市関之尾付近に分布する火砕流堆積物について』井村隆介ほか、宮崎県総合博物館紀要第30輯、2010」に書かれてあります。

加久藤カルデラの噴火によって発生した加久藤火砕流は、半径約50kmの範囲に到達し、主に溶結凝灰岩の強固な地層を形成したようです。現在の霧島火山の活動の始まりは加久藤火砕流で、加久藤火砕流堆積物よりも新しい活動が霧島火山群の活動として定義されているようです。

滝のでき方はいくつかありますが、その中でも代表的なものは、やわらかく削られやすい(浸食しやすい)層の上に、硬く削られにくい(浸食しにくい)層が載っている場合です。下の層は削られて水面が下がるけれど、上の層は削られにくいため段差ができ、その段差が滝となります。上部の硬く浸食しにくい層を造瀑層と呼びます。前述の「宮崎県都城市関之尾付近に分布する火砕流堆積物について」によると、滝が架かって柱状節理(後述)が見られる岩層は火砕流堆積物の強溶結部のようで、滝つぼ付近の岩層は弱溶結部のようです。つまり、強溶結部が上部に、弱溶結部が下部に見られるところに滝が架かっているのです。火砕流が堆積した時、自らの熱と重さでガラス成分(火山灰や軽石)がやわらかくなり押しつぶされ、硬く固まることがあります。それを溶結と言います。自らの熱と重さが関わりますので、堆積物の場所によって強く溶結(強溶結)して硬くなる部分と、溶結が弱く(弱溶結)、それほど硬くない部分が出てきます。詳しく調べないとわかりませんが、この滝は同じ火砕流堆積物でできていますが、上部が強溶結で硬く浸食を受けにくく、下部が弱溶結でやわらかく浸食を受けやすいため、段差ができ滝が形成されていると考えられます。

また、この滝は水が流れ落ちている部分では、岩が柱状の状態になっています。この柱状の割れ目を柱状節理と呼びますが、これは火山から噴出した溶岩や溶結凝灰岩などが冷え固まる時、体積が収縮し、収縮した部分が隙間となり、規則的な割れ目を形成するためにできたものです。特に、強溶結して硬くなっている部分は形の整った柱状をしていて、そこに水が柱と同じ向きに流れ落ちているので、より美しい景観を造り出しています。

写真は五種類ありますが、上の写真は関之尾滝展望所からパノラマで滝を撮ったもので、中上の写真はつり橋の上からパノラマで滝を撮ったものです。真中の写真は上の写真と同じ場所から、中下の写真は中上の写真と同じ場所から撮りました。下の写真は、つり橋の上から滝の左側の柱状節理を撮ったものです。真中と中下、下の写真は、同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の下の白丸または黒丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。






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