二枚(二種類)の写真 その3 地形に直線で現れる断層
この二種類の写真に写っている直線状の高まりは、一見したところ堤防に見えますが、断層崖を撮ったものです。断層崖とは、地震を生じた断層活動によって、地表の地盤が上下にずれ動き、その結果形成した急な崖です。上の写真は岐阜県中津川市付知町大門で見られる阿寺断層の断層崖、下の写真は岐阜県本巣市根尾水鳥の根尾谷断層の断層崖です。上の右の写真には、中央に活断層の説明板があり、その右側から後方にかけて断層崖が写っています。その断層崖を左側からパノラマで撮ったものが左の写真です。パノラマで撮ったために湾曲しているように見えますが、断層崖は直線的に延びています。下の右の写真は根尾谷断層の表示板を中央上にして断層崖に沿って撮ったもので、左斜め手前から撮ったものが左の写真です。断層崖は直線的に延びているのがわかると思います。断層なので、直線的なのは当然だと思われるでしょう。
自然の地形には様々なものがありますが、直線的なものは限られています。直線的な地形があった場合、断層が隠れていることが結構あります。例えば、川や谷が直線的に延びている場合、平地と山地の境が直線に近い場合、地形を利用した昔の街道が直線に近い場合、いくつかの谷が同じ向きに屈曲しその屈曲部が直線上に並ぶ場合などは、断層が隠れていることが多いのです。
阿寺断層に交差する形で、加子母川、付知川、川上川という3本の河川が流れています。その現在の川の形が下の左図のようになっています。3本の河川とも、阿寺断層が通っているところで屈曲し、S字状に曲がっています。また、いずれも7kmほど断層に沿って流れています。これは、下の右図の上のように、以前は3本それぞれが真っすぐ流れていたのですが、阿寺断層によって約7km左にずれてしまったのです。約7kmのずれは、阿寺断層の活動により、河川の流路が左へ何度も何度も繰り返してずらされた結果なのです。そのため、3本の河川の屈曲部がほぼ直線上に並びます。
ただし、右の概略図については、わかりやすいように3本の支流の屈曲と断層のずれの関係を示したもので、木曽川の本流(坂下地区の上流部)については示してありません。木曽川本流も断層付近で屈曲をしていますので、断層の影響を受けていると思いますが、約7kmのずれが明瞭である3本の支流について図化してみました。



コメント
コメントを投稿